社内報担当さんいらっしゃい

SDGsで従業員のモチベーションアップ

「SDGs」が国連サミットで採択され、早くも7年以上が経過しました。現在、国内で取り組む企業は52.2%と半数以上。※1 またSDGsに取り組んだ効果として31.4%の企業が「従業員のモチベーション向上」を挙げています。※2
単なる「ニュース記事」や「報告」ではなく、「モチベーションアップにつながるコンテンツ」という視点から、社内報でも積極的にSDGs活動を取り上げてはいかがでしょうか。
※1.2 帝国バンク「SDGsに関する企業の意識調査(2022)」

SDGsの基本をおさらい

SDGsとは「Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標」の略称です。

皆さんは、サステナビリティ(Sustainability)という言葉を聞いたことがあると思います。人間を含む生き物が、持続的に生活できる豊かな世界を目指す概念です。

企業がサスティナビリティに取り組む、という場合、それは経済的な活動と、環境や社会を保護・保全する活動とを両立させながら事業を行うことを指します。

SDGsとは、このサスティナビリティに具体的なゴールと達成目標を設定したもの、と考えればわかりやすいでしょう。

2015年に国連で開かれたサミットで世界のリーダー達によって決められたSDGsは「誰も置き去りにしない」というミッションのもと、17のゴールと169のターゲットで構成され、2030年の達成を目指しています。

SDGsが目指す17のゴール

SDGsではどのようなゴールが目指されているのか。それぞれの概略を見てみましょう。

1.貧困をなくそう
あらゆる場所で、あらゆる形態の貧困に終止符を打つ。

2.飢餓をゼロに
飢餓に終止符を打ち、食料の安定確保と栄養状態の改善を達成するとともに、持続可能な農業を推進する。

3.すべての人に健康と福祉を
あらゆる年齢のすべての人の健康的な生活を確保し、福祉を推進する。

4.質の高い教育をみんなに
すべての人に包摂的かつ公平で質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進する。

5.ジェンダー平等を実現しよう
ジェンダーの平等を達成し、すべての女性と女児のエンパワーメントを図る。

6.安全な水とトイレを世界中に
すべての人に水と衛生へのアクセスと持続可能な管理を確保する。

7.エネルギーをみんなに そしてクリーンに
すべての人に手ごろで信頼でき、持続可能かつ近代的なエネ ルギーへのアクセスを確保する。

8.働きがいも経済成長も
すべての人のための持続的、包摂的かつ持続可能な経済成長、生産的な完全雇用およびディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)を推進する。

9.産業と技術革新の基盤をつくろう
強靭なインフラを整備し、包摂的で持続可能な産業化を推進するとともに、技術革新の拡大を図る。

10.人や国の不平等をなくそう
国内および国家間の格差を是正する。

11.住み続けられるまちづくりを
都市と人間の居住地を包摂的、安全、強靭かつ持続可能にする。

12.つくる責任 つかう責任
持続可能な消費と生産のパターンを確保する。

13.気候変動に具体的な対策を
気候変動とその影響に立ち向かうため、緊急対策を取る。

14.海の豊かさを守ろう
海洋と海洋資源を持続可能な開発に向けて保全し、持続可能な形で利用する。

15.陸の豊かさも守ろう
陸上生態系の保護、回復および持続可能な利用の推進、森林の持続可能な管理、砂漠化への対処、土地劣化の阻止および逆転、ならびに生物多様性損失の阻止を図る。

16.平和と公正をすべての人に
持続可能な開発に向けて平和で包摂的な社会を推進し、すべての人に司法へのアクセスを提供するとともに、あらゆるレベルにおいて効果的で責任ある包摂的な制度を構築する。

17.パートナーシップで目標を達成しよう
持続可能な開発に向けて実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する。

17のゴール全てにコミットする必要はありません。本当に達成できる目標を選択し、実際に実行することが大切だとされています。

モチベーションアップの企画例

冒頭でも紹介した帝国データバンクの調査によれば、SDGsに取り組んだ効果の第1位は「企業のイメージ向上」(37.2%)でした。また、「従業員のモチベーション向上」も31.4%と高いパーセンテージを示しています。
帝国バンク「SDGsに関する企業の意識調査(2022)」

自社の対外的なイメージアップが実感できれば、社員は自分の会社に誇りを持つことができ、エンゲージメント(会社への愛着)も増します。その結果、業務に対するモチベーションも向上するというわけです。

SDGsを記事で取り上げる場合も、活動を羅列しただけでは単なる「報告」で終わってしまいます。活動が業界や社会でどのように評価されているか、また実際にどのような成果を上げているかを盛り込み、社員に伝わるよう意識することが大切です。

  • 活動が業界新聞やネットニュースなどで取り上げられた場合は積極的に掲載する
  • 活動が自治体や業界団体などから顕彰を受けた場合は積極的に掲載する
  • 事例や数値で成果を表せるものは、出来るだけ詳しく掲載するようにする
  • 活動に対するお客様や取引先様の声をヒアリングし掲載する

企業の活動だけでなく、社員一人ひとりの「SDGs」活動を社内報に掲載している企業もあります。「SDGs」を人ごとではなく自分のこととして考えてもらうために、大変効果的な企画だと言えるでしょう。

1例として、SDGsの中から「3.すべての人に健康と福祉を」を取り上げてみましょう。「私のセルフ健康活動」として、社員一人ひとりの健康への取り組みを紹介するコーナーを作ることができます。

ウォーキング、散歩、休日のスポーツ活動、ジムでのトレーニング、ヘルシークッキングなど、健康のために行っていることを社員の皆さんから募集。「健康と福祉につながる持続可能な取り組み」として紹介することで、それらは個人によるSDGsと位置づけることができます。

必ずしも厳密な意味で「SDGs」でなくても、また企業が実施している「SDGs」と重ならなくても構いません。社員の方が、SDGsをより身近なものとして感じ、その延長線上で、自社の「SDGs」活動の意義を、より深く理解することで、会社との一体感や業務のモチベーション向上につながればOKです。

社内報の印刷でできるSDGs

企業として具体的な活動をしていなくても、紙の社内報を発行していれば、取り組むことができるSDGsがあります。それは社内報の印刷です。

環境に配慮した用紙やインクを使用する。環境意識の高い印刷会社で社内報を飲茶tるする。こうした取り組みも、立派なSDGs活動になります。

しかも各種認証マークを取得・掲載できる印刷会社なら、マークやラベルによって、社内に自社の環境経営を周知することも可能です。下記に代表的な認証マークをご紹介します。

1.森林認証マーク(FSC®)
適切に管理されていると認められた森林から生産された木材、その他適切な森林資源の使用につながる原材料を 使用した製品にFSC®認証ラベルを付け、認証製品として販売できる制度です。

FSC®認証ラベルを使用することは、製品に使われる原材料が責任をもって調達されていることを意味し、FSC®認証ラベルが付いている製品を選択することは、世界の森林保全に つながります。
(NPO法人日本森林管理協議会)

2.植物油インキ(ベジタブルオイルインキ)
印刷インキに含有する植物油(大豆油、亜麻仁油、桐油等)または植物油を原料としたエステルとの合計が、含有基準量以上の場合に表示できるマークです。

3.グリーンプリンティング認定工場
印刷製品の企画・営業、製造工程において徹底した環境基準を達成した印刷工場だけが取得できるマーク。全国約27,000社の印刷会社の中で、425件の工場のみが認定されています。※2020年10月現在の数字

4.リサイクル適性マーク
紙・板紙へのリサイクルが可能な印刷製品に表示するマークです。Aランクはインキや加工資材も含めてまるごとリサイクルできることを示します。

社員に向けた社内報はもちろん、あらゆるステークホルダーへ自社のSDGs活動、とりわけ環境への取り組みを、紙製品や印刷物で示すことはPR戦略としてとても有効です。

そのためには、印刷会社もSDGs視点で選んではいかがでしょうか。

地球環境のことを考えた用紙も対応できます!
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